ショウソウカン | コネーホのフットボール現在地&レイソリスタ

ショウソウカン


 今朝、パンを2枚も焦がしてしまった。

 1枚目はコーヒーをいれている間に、真っ黒に。
 2枚目は目玉焼きを焼いている間に、炭と化した。

 昔から要領が悪くて、ひとつの事に集中すると周りが見えなくなるタイプ。
 子供の頃、遊びに夢中になって、気が付いたら門限を2時間も過ぎていて、母親によく怒られた。

 でも、朝からパンを2枚連続で焦がしてしまうと、さすがにヘコむ。

 そこで、ふと思ったのだけれど、「焦がす」と「焦る」はどうして同じ漢字なんだろう。

「焦っていると、焦がすよ」ってことかな? 違うな。

 「待ち焦がれる」という状態は、求めているものが、なかなかやって来なくて“焦っている”状態だから? たぶん、そんな気がするな。だから、パンもトースターから出してもらえるのを待ち焦がれ、結局真っ黒焦げになっちまったのかも。
 子供の頃は、しょっちゅう何かを待ち焦がれていた気がする。
 日曜日、夏休み、花火大会、誕生日、クリスマス、お正月、親の帰宅、ジャッキー・チェンと、ドラえもんの映画の封切、新しいゲームの発売日、雨上がり、雷、虹……。

 今は、時間がだんだん高速化しているみたいに、毎日があっという間に過ぎ去ってゆく。待ち焦がれる間もなく、向こうからやって来る。

 そう考えると、待ち焦がされ、あげくの果てにゴミ箱に葬り去られた、2枚のパンの運命はとても切ない。

 ごめんよパン。今度は、少し君たちのことも気にかけるようにするよ。

 ちなみに、トーストの上に、何か乗せたいけど、乗せるものが思いつかないとき、バターを塗り、トマトを乗せて焼いた後、コショウとパセリをふると以外とイケるよ。

 時には待っているだけじゃダメな時もある。ずっと待ってばかりいたら真っ黒焦げになって、ゴミ箱にダイブしなきゃいけなくなる。そうなる前に、会いに行きたいけれど、人間、そう簡単には動きだせないもんだ。オーブントースターの中のパンみたいに。